こんにちは!こんばんは!女性営業マンとして日々奮闘しているなっちゃんです!

退職給付会計

テレビやネットなどでもあまり目にしないため、仕事で経理や会計などに携わらない方には、ピンと来ない言葉ではないでしょうか。

私自身も調べるまでは何のことか分からず、調べても知らない単語がよく出てくるため、なかなか全体像をつかめずに一度ならず挫折しかけました・・

ですが地道に、1つずつの単語の意味を理解できてからは、ぼんやりと形が見えてきて、徐々にハッキリと見えてきた感覚です。

本記事では一つずつ用語を説明し、退職給付会計について何となくでも理解できるようにしていますので、今後の理解の足がかりにして頂けると幸いです。

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退職給付会計とは

退職給付会計ですが、ざっくり言うと「会社から支払う退職金の計算(方法)」です。

会社は1年間の売上やかかった費用などを計算し(決算)、税務署などへ報告する必要がありますが、退職金については明確な計算方法が無く、さらに退職時に支払われる退職金は支払額が確定するまでに時間がかかり、計算が大変なため、2012年に「退職給付に関する計算の基準」が定められました。

日本の退職金の制度は国が運営する「公的年金制度」と、民間企業が運営する「企業年金制度」と「退職一時金制度」があります。

そして企業年金制度にも「確定給付型年金制度」と「確定拠出型年金制度」があります。

そのうち退職給付会計の対象となるのは「退職一時金制度」と「確定給付型年金制度」です。

退職一時金制度…企業が貯めているお金から、従業員の退職時に一括払いする制度
確定給付型年金制度…従業員が将来受け取る退職金(年金)があらかじめ確定している制度

退職給付会計の目的

会社が1人の従業員に退職金を支払うまで、数年~数十年とかかることもあるため、1年ごとに債務(支払うべきお金)として計算し、報告する必要があります。

報告は、損益計算書(P/L)に【退職給付費用】、賃借対照表(B/S)に【退職金給付引当金】として記載をします。

退職給付費用…退職金に関する全般的な費用
退職金給付引当金…「退職時に見込まれる退職金」のうち、当期末(決算日)までに発生している分を計算した金額

退職給付会計の計算

それでは、【退職給付費用】【退職金給付引当金】のそれぞれの計算方法を見ていきましょう。

【退職給付費用】の計算方法

まず退職給付費用の計算方法ですが、【勤務費用・利息費用・過去勤務費用・数理計算上の差異】のそれぞれを合計した金額から【期待運用収益】を引いた金額になります。

うーん・・急に分からない用語がたくさん出てきましたね。

それぞれの用語の意味は以下の通りです。

勤務費用…1年間働くことより、追加で発生したと認められる退職金
利息費用…勤務費用に対しての利息

過去勤務費用…退職金規程の改訂前後における退職給付債務の差額
(退職給付債務…退職時に見込まれる退職金から、当期末までの退職金を計算し、割引率で引いた金額)

数理計算上の差異…あらかじめ予想した退職給付債務や年金資産の金額と、実際に発生した金額との差額

期待運用収益…年金資産の運用により生じると期待される収益

まとめると、期末までの退職金から色んな条件を足したり引いたりして、計算した金額ですね。かなりざっくりとですが。

【退職金給付引当金】の計算方法

退職金給付引当金の計算方法は【退職給付債務】から【年金資産・未認識過去勤務費用・未認識数理計算上の差異】を引いた金額です。

退職給付債務は前述の【「退職給付費用」の計算方法】で説明した内容と同じですが、その他の用語の意味は以下です。

年金資産…企業年金制度に基づき、金融機関等に積み立てられている資産

未認識過去勤務費用・未認識数理計算上の差異…過去勤務費用と数理計算上の差異は、【「退職給付費用」の計算方法】で述べたとおりですが、「未認識」とは期末までに費用として処理されず、翌期にもちこされているということです。

ちなみに「引当金」というのは、当期以前に起こったことが原因で将来的に発生する可能性が高い費用や損失のことですので、退職金給付引当金は「当期末まで退職金から、年金資産や将来的な損失を差し引いた金額」です。

退職給付費用と比べると、やや意味を掴みにくい項目ですね。

まとめ

ここまで見てきて、何となくでも意味を掴めたでしょうか。

何なのか、何をやるのかを何となくでも理解できれば、この先の細かい計算の部分も理解しやすいかもしれません。

  • 退職給付費用の計算
    【勤務費用・利息費用・過去勤務費用・数理計算上の差異】のそれぞれを合計した金額から【期待運用収益】を引いた金額
  • 退職金給付引当金の計算
    【退職給付債務】から【年金資産・未認識過去勤務費用・未認識数理計算上の差異】を引いた金額

何事も全体のイメージを把握することは大事ですね。

ご覧頂き、ありがとうございました。