こんにちは!こんばんは!女性営業マンとして日々奮闘している「なっちゃん」です!
「営業に転職したいけど、ノルマなしの会社が良いな」「ノルマなしの求人ってどうなの?」このように悩んでいる方はいませんか?
求人情報誌や転職サイトを見ると、「ノルマなし営業」という仕事がたくさん見つかります。ノルマなしの営業であれば、ノルマのある会社より簡単なのでしょうか?
ノルマがない営業のメリットとデメリットについて調べてみました。
営業の仕事をやってみたい・・・。
でもノルマって言葉が怖すぎる・・・!
目次
ノルマなしの営業|ルート営業のメリット
ノルマがない営業というものは存在します。新規契約を必要としない仕事が、いわゆる「ノルマなしの営業」です。
代表的な職種が「ルート営業」と呼ばれる営業スタイルです。
ルート営業のメリットとデメリットを以下にまとめました。
【メリット】
・個人のノルマがない分精神的に楽
・面会のアポイントが取りやすい
・訪問時間が決まった営業スタイル
【デメリット】
・個人のノルマはなくてもチームのノルマはある
・既存顧客の無茶ぶりは日常茶飯事
・能力に関係ない仕事だから成長はない
ルート営業には「既存顧客の満足度を高める」という重要な使命があります。
1つ1つ、見ていきましょう。
【メリット】 個人のノルマがない分精神的に楽
もっとも分かりやすいルート営業のメリットが「精神的に楽」ということでしょう。
(少なくとも筆者の知る限り)ルート営業の会社に「個人の成績が貼り出された棒グラフの紙」はありません。
責任の範囲が個人単位ではなくチーム単位なので、売り上げに対するプレッシャーは「ノルマあり営業」に比べると相当に楽になります。
【メリット】 面会のアポイントが取りやすい
ルート営業は、面会のアポ取りで苦労するということはありません。
すでに取引がある顧客が相手なので、電話をかけても嫌な顔をされるといったことがないのです。
入社したばかりの新入社員であっても簡単にアポが取れ、訪問すれば温かく迎えてもらえて世間話も交えながら気軽に商談ができる。このようにアポ取りから商談まで比較的容易に進められることはルート営業ならではのメリットです。
【メリット】 訪問時間が決まった営業スタイル
ルート営業の仕事のスタイルは飛び込み営業とは大きく異なり、「あらかじめ訪問の時間を決めておく」ことができます。
もちろんルート営業であっても、「アポはないけど近くに来たから挨拶に立ち寄る」くらいのことはありますが、売り上げまでは求められません。
見込みありの会社に片っ端から営業をかけるスタイルに比べれば、決めたスケジュール通りに訪問すれば良いので1日の時間配分を決めやすいです。
ノルマなしと書かれた求人に隠された落とし穴【デメリット】
【デメリット】 個人のノルマはなくてもチームのノルマはある
ルート営業の落とし穴の1つは「チームとしてはノルマがある」ということです。
株式会社として利益を追求する以上、売り上げの目標設定がないということは、ありえません。個人としてノルマがないというだけで、課や係ごとのノルマはもちろん存在します。
ここを勘違いしていると、チームの売り上げ未達成で上司にコテンパンに怒られたときに「求人と話が違う!」という風に感じがちです。
【実録】個人のノルマがないのは平社員の時だけ
筆者が入社した会社は典型的なルート営業の会社でした。入社した当初はもちろんノルマはなく、「上司の営業フォローをする」立場だったのです。
ところが、リーダーという肩書(あくまで平社員なのですが)がついたとたん話は変わりました。チームの売り上げの責任が、リーダーである筆者の両肩に重くのしかかるようになったのです。
ルート営業であっても、チーム単位のノルマはあります。よってチームの責任者であれば、ルート営業でも飛び込み営業でもノルマがあることは同じです。
【デメリット】 既存顧客の無茶ぶりは日常茶飯事
既存顧客との信頼関係の上に成り立つルート営業は、顧客からの要求には絶対に応えなくてはなりません。たとえ100%無理な頼みでも、実現できる最高の結果を出す必要があります。
ルート営業の売り上げ目標は、今いる顧客の買い上げ点数をいかに増やすかという部分が大きいです。もちろん「取引先が離れる」という事態など想定していません。
もし売り上げトップ10に入るような企業の信頼を失えば、当期の売り上げ目標を達成することは絶望的になります。
顧客の要求に常に全力で応対することを求められるプレッシャーこそ、ルート営業最大の関門であり、飛び込み営業にはないものです。
【実録】「悪いんだけど明日までに作ってくれない?」
筆者がいた会社で実際にあった無茶ぶりエピソードを紹介します。ルート営業経験者であれば共感を頂けるのではないでしょうか。
製造業の場合、出荷までの製造の過程が複雑なため1日2日で作ることは不可能です。筆者はそのような長い納期を要する職場にいました。
ある時、取引先A社から電話が鳴ります。至急で商品が欲しいとのことでしたが、珍しくない規格品で製作機械も空いていたので最短で作れる状況でした。
筆者「なんとか1週間で仕上げてみせますよ(キリッ)」
すると返ってきた反応にビックリ。
A社担当「遅い遅い。悪いんだけど明日までに作って発送してくれない?」
当初は絶対に無理だとして対応していました。電話を代わった上司も何とか引き延ばしをお願いしますが、絶対に引きません。
そして、「無理そうなら他の会社さんでも」という言葉を受けて上司は相手の希望を飲むことにしました。
実はこのA社、筆者がいた会社にとってはなくてはならない超お得意さんなのです。普通ならここまでは対応できません。
そのあとは大変でした。上司と2人で現場の部長に頭を下げて工程を全部組み替えてもらい、製造部のスペシャリストで緊急チームを組んで速攻で製品を仕上げ、某運送会社でも間に合わないので赤帽さんを手配し…。
奇跡的に1日で作ることができました。(たまたま作りかけた製品があったから助かりました。)
その後、製造部からの風当たりが強くなったのは言うまでもありません…。
時には喧嘩をしてでも、お客様の味方をするのが営業のつらいところです。
【デメリット】 能力に関係ない仕事だから成長はない
ルート営業は、あまり成長が見込めないこともデメリットになります。
新入社員であっても、営業トークが苦手でも、愛想がよくなくても、会社同士の付き合いがあるルート営業であれば一定の成果を出せるためです。
メリットにもなりますが、デメリットだと考えることができます。
営業としての外回りよりも、電話応対や事務の仕事の比重が多いことからコミュニケーション能力が思った以上に伸びにくいことは理解しておいた方がいいでしょう。
辛いばかりじゃない|ノルマあり営業のメリットとデメリット
ルート営業にはノルマがない代わりに、既存顧客からの要求に応えなくてはいけない大変さがあります。
今度は、ノルマあり営業のメリットとデメリットを見ていきましょう。今まで「ノルマ」という言葉で敬遠していた方も、見直すキッカケになるかもしれませんよ?
ノルマがある営業として代表的な職種は、「飛び込み営業」です。
【メリット】
・自分で仕事を組み立てられる
・能力次第では収入が青天井になる
・コミュニケーション能力が身につく
【デメリット】
・売り上げ達成まで仕事は終わらない
・断られることばかりで精神的に辛い
・対等の関係を結びにくい
ノルマが厳しいイメージがある飛び込み営業にも、メリットとデメリットがあります。ルート営業との違いを見ていきましょう。
【メリット】 自分で仕事を組み立てられる
飛び込み営業は自分に課せられたノルマをこなすことが仕事です。
ノルマをこなしさえすれば、どんな仕事をしていても上司から怒られることはありません。女性営業であれば、中抜けして子供を学校に送り迎えするなどの融通を利かすことも可能です。
型通りの決まった営業ルートでしか働けないルート営業との大きな違いです。
【メリット】 能力次第では収入が青天井になる
ルート営業と違い、飛び込み営業などの個人ノルマがある仕事は給与にインセンティブがつくことが多いです。
成果を上げれば上げるほど手取りが増えることは、いかにも営業らしいメリットの1つです。
【メリット】 コミュニケーション能力が身につく
飛び込み営業を繰り返すことで、コミュニケーション能力は確実に身につきます。
取引のない初対面の相手の警戒心を解き、会話の中で自社商品のメリットを伝えて注文を勝ち取らなくてはなりません。どうすれば注文を取れるか必死に考える習慣が自然とつき、売り上げを通じて自分の成長につながります。
【デメリット】 売り上げ達成まで仕事は終わらない
自由な仕事というメリットの正反対が、売り上げ達成まで仕事が終わらないことです。
売り上げさえ達成していれば何も言われない反面、売り上げノルマが達成できそうもない場合はいつまでも働くことになります。
見込み客の会社の明かりがすべて消えるまで、延々と飛び込みを続けて売り上げを狙っていかなくてはなりません。
【デメリット】 断られることばかりで精神的に辛い
飛び込み営業は、基本的に断られます。成功することは本当に稀です。受付で門前払いされることも日常茶飯事です。
会社のパンフレットを見込み先の仕入れ担当に渡せただけでも成功と言えます。
わかってはいても、断られ続ける仕事は精神的にはきついものがあります。
【デメリット】対等の関係を結びにくい
飛び込み営業は、相手と対等な関係を築きにくいというデメリットがあります。
ルート営業でも「お客様は神様」になりがちですが、飛び込み営業は相手側がこちらの足元をみてくることも多くなります。過度に安い値段での契約を要求されることもあるでしょう。
お客様の味方でいなくてはならない営業といえども、会社同士の付き合いである以上、対等の関係でいるべきです。
自社の利益と新規の顧客獲得を天秤にかけ、正しい判断ができる精神力が要求されます。
まとめ
いかがですか?
一見すると魅力的な「ノルマなし営業」にも、落とし穴と言えるデメリットがあります。
・個人のノルマはなくてもチームのノルマはある
・既存顧客の無茶ぶりは日常茶飯事
・能力に関係ない仕事だから成長はない
ノルマなし=楽な仕事という方程式にはならないのです。
中途採用を募集する以上、人が何かの理由で辞めてしまっています。本当に楽な職場なら、簡単に人はやめませんものね。
どんなジャンルであっても、楽な仕事は存在しないということを覚えておいてください。
皆さんが、素晴らしい職場に出会えることを応援しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。