こんにちは!こんばんは!女性営業マンとして日々奮闘しているなっちゃんです!
営業マンは常に売り上げを意識していますが、商品の粗利を把握して活動すると販売促進になります。
会社の利益UP=自分に給料UPにつながりますので、現状を打破したい方は是非最後までお付き合いください。
目次
営業マンはいくらの粗利をあげれば良いでしょうか?
会社の「スケール」や「ジャンル」や営業マンの賃金によって異なりますが、
営業マン1人当たりの粗利益は
- マイナスにならないギリギリ:1,000万円
- 会社に貢献するため:1,500万円以上
- 優秀営業マンの仲間入りする:2,000万円以上
といわれています。
売り上げ2,000万円の営業マンが粗利益率40%のアイテムを売った場合
2,000万円(売上)×40%(粗利益率)=800万円(粗利益)
会社に利益を上げていないお荷物社員のレッテルを貼られてしまいます。
営業マンの粗利について説明している動画です。
1人当たりの数値の分析してみよう
「1人当たり」の数値の比較・分析するために、「従業員1人当たり」で考えてみましょう。
- 1人当たり「売上高」
- 1人当たり「粗利益」
- 1人当たり「営業利益」
- 1人当たり「人件費」
といったようなものです。
例えば、売上金額のだけで分析するのでは、会社の大きさしかわかりません。
- A社:総売上20億円
- B社:総売上10億円
これをみるとA社:総売上20億円の方が良い会社だと思うでしょうが、情報を追加します。
- A社:従業員100人
- B社:従業員10人
従業員の人数の情報を加えて考えてみると
- A社:従業員100人で1人当たりの売上高は2,000万円
- B社:従業員10人で1人当たりの売上高は1億円
という分析することができ、B社に魅力を感じる方が増えると思います。
「1人当たり」の数字で考えることで、会社の違った側面を比較することができます。
粗利はシンプルに計算できます!
「売り上げ」-「売上原価」の数値で、他の労務費や地代家賃などの費用を減算することなくざっくりと計算するベネフィットです。
売上高とは、会社の商品やサービスを提供して得た売上の合計額です。
売上原価とは、仕入れ商品の料金や材料費・製造人件費・機械等経費など商品の製造・加工にかかった費用です。
りんご1個50円で売ったときを例にしてみます。
りんご1個30円で仕入れ、50円で売却した時の差額20円、粗利益率40%を数式であらわすと
- 売上高50円―売上原価30円=粗利20円
- 粗利20円÷売上高50円×100=粗利益率40%
とシンプルでわかりやすい計算式です。
これらのイメージをもって営業活動することが、最終的に自分の給料上昇につながります。
営業マンの平均年収を記載した関連記事です。是非お読みください。
粗利を制すものは営業を制す!
売り上げUP=粗利UPに必ずしもなるとは限りません
例えば、
若手営業マンがりんご2万個を取引しました。
売上:100万円-売上原価:60万円=粗利益:40万円
熟練営業マンはコネがあり、りんごを格安で仕入れることができます。
売上:80万円-売上原価:30万円=粗利益:50万円
- 若手営業マンの売上:100万円
- 熟練営業マンの売上:80万円
売上高だけを見ると、若手営業マンが20万円まさっていますが粗利は
- 若手営業マンの粗利益:40万円
- 熟練営業マンの粗利益:50万円
粗利益では、熟練営業マンが10万円の差をつけて粗利益を上げています。
このように、売上げ高が高い若手営業マンは売上原価も高額なため、利益率は低くなってしまいます。
若手営業マンは熟練営業マンにお願いをし、りんごを格安で仕入れできるようになり、りんご2万個を格安で取引しました。
売上高100万円-売上原価30万円=粗利益70万円
若手営業マンは見事に粗利益UPに成功しました。
こういった粗利益を上げるアイデアを意識することは、顧客に迷惑をかけず変更できるため、売上を上げるアイデア以上に重要な戦略です。
会議などで、売上高が一番の議題になることが多いですが、粗利益を議題にすることで実際の会社での貢献度をはかることができます。
トップセールスマンと平凡セールスマンの粗利益を比較してみると、会社への貢献度はあまり変わらないことがあるかもしれません。
営業マンが意識すべき利益の詳細を記載している関連記事です。
あわせてお読みください。
営業マンは損益分岐点を使いこなしましょう!
損益分岐点とは「ゼロベネフィット」になる「点」のことで、売上高と費用が「トントン」になる売上状況のことです。
「コスト」「セールス」「ベネフィット」を数値化することは、黒字経営するうえで必要な考えです。
ごく簡単な例としてのナポリタン専門店の損益分岐点を一緒にみてみましょう。
- ナポリタン 1皿の価格:1,000円
- ナポリタン 1皿の材料費:400円
- 1ヶ月の地代家賃:200,000円
収支がトントンになる売上が、「損益分岐点」になります。
- ナポリタン1皿を売れたときの利益:1,000円 − 400円 = 600円
- ナポリタン1皿を売れたときの利益と地代家賃がプラスマイナスゼロになる売上:
地代家賃300,000円 ÷ 1皿の利益600円 = 損益分岐点 500皿(売上500,000円)
損益分岐点は「売上500皿・売上高500,000円」ということがわかりました。
このように、とてもシンプルで収支がトントンになる売上はポイントを探すだけです。
損益分岐点をコスト分解です
結論は、費用を「変動費」と「固定費」に分けて分析します。
先ほどのナポリタン専門店では、1皿あたりの材料費(400円)が「変動費」にあたり、地代家賃(300,000円)が「固定費」となります。
変動費
変動費とは、売上によって上下する費用のことで、
- スーパーマーケットなどの小売店:商品の仕入れ
- 自動車製造・酒造メーカーなどの製造業:材料費や加工費
などがこれにあたります。多くのアイテムが売れれば増加する費用です。
ほかにも、
- 工場等で使用する動力用水光熱費
- 製造に携わる労務費
- 重機等の機械等経費
なども変動費に含みます。先ほどのナポリタン専門店では1皿の材料費(400円)は、50皿なら20,000円・100皿なら40,000円と変動します。
固定費
固定費とは、売上によって左右されずに発生する費用のことです。
- 本社の地代家賃や労務費
- 毎日かかる保険料
- 会社の保有している不動産の固定資産税
などがこれにあたります。これらの費用は売上とは関係なく常に発生するので、固定費と呼ばれています。先ほどのナポリタン専門店では1ヶ月の地代家賃は、ナポリタンが10皿売れても100皿売れても300,000円に一定ですので、固定費になります。
費用を変動費+固定費と計算するため、しっかりと押さえておきましょう。
損益分岐点を算出してみましょう
費用を「変動費」+「固定費」に分解できたら(固変分解)損益分岐点を算出してみましょう。
例として、先ほどのナポリタン専門店
「売上1,000万円・変動費500万円・固定費200万円」の場合、利益は300万円で利益率は30%これらの数字を、次の式で計算してみましょう。
1,固定費200万円÷(売上1,000万円-変動費500万円÷売上1,000万円)
=損益分岐点売上400万円
このナポリタン専門店は、売上高400万円となりかなり儲かっていることがわかります。
これをさらに簡素化した数式2は、
2,固定費:200万円÷(1−0,5)=損益分岐点売上:400万円
変動費率は「変動費÷売上高」売上高に対する変動費の比率で、ここでは「500万÷1,000万=0.5」ですので、式に組み入れると計算式①と同様な答えが得ることができます。
損益分岐点を解説している動画です。
どれくらい利益をあげているか?安全余裕率とは
安全余裕率とは現在の売上高がどのくらい黒字になっているかを比率で確認できる方法で、安全余裕率を知ることは、急なトラブルが起こっても対処できますため、重要な数字と言えます。
安全余裕率の計算方法は
安全余裕率=(売上高-損益分岐点売上高)÷売上高×100
先ほどのナポリタン専門店は
(売上高1,000万円-損益分岐点売上高400万円)÷売上高1,000万円×100
=安全余裕率60%
この場合、売上が60%低下しても赤字にならない安泰な数字になります。
比較アイテムが赤字の時は安全余裕率の数値はマイナスになります。
利益を更にUPされるために3ステップ
更に利益をあげるための方法は次の3ステップです。
- 売上高を営業マンの頑張りで増額させる方法
- 固定費を職員の努力で減少させる方法
- 限界利益率を上層部が知恵を絞り押し上げる方法
これらをそれぞれ解説していきます。
①売上高を営業マンの頑張りで増額させる方法
- 販売価格をクライアントとの交渉で引き上げる
- 販売個数を営業マンの頑張りで増加させる
などの戦略が考えられます。
販売価格の値上げは顧客離れのリスクが伴うことに注意が必要です。
新規顧客に営業をかけ販売個数を増加させることは、営業マンのモチベーションを保つための考慮が必要です。
②固定費を職員の努力で減少させる方法
業務の効率化をはかります。
- 従業員削減などの人件費見直し
- 節電・節水などの光熱費の見直し
- 地代家賃の引き下げる交渉
など、いろいろなやり方があります。
③損益分岐点を上層部が知恵を絞り押し上げる方法
売上を営業マンの頑張りであげる
- 販売価格をクライアントとの交渉で引き上げる
- 販売個数を営業マンの頑張りで増加させる
ことと同時に、変動費を職員の努力で引き下げる
- 材料費を取引先と交渉して抑える
- 業務の効率化をはかり、労務費をへらす
をすることで、損益分岐点の向上につながります。
損益分岐点の下げ方を解説している動画です。
損益分岐点を把握することは、営業活動の改善が見込め売上UPになります。
まとめ
営業マンの今さら聞けない粗利について説明してきました。
- 具体的にいくらの粗利益を稼げばいいのか。
- 粗利は営業に必要な概念です。
- 損益分岐点がわかると営業の売上計画やアイテムの販売戦略をスムーズに実施できるようになります。
利益を追求して会社に貢献し、良い営業マンになってください。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。