こんにちわ!こんばんわ!女性営業マンとして日々奮闘しているなっちゃんです!
営業をしている皆さんは営業許可証をご存じですか?事業を始めるにあたって、行政機関から許可を得なければ営業することができない業種があります。
もし、許可証がなく、営業していれば、営業停止や罰則があります。せっかく利益を得ていても無に帰してしまうこともあります。
本記事では、担当行政機関別に営業許可証が必要な業種と認可の種類について解説します。
目次
国・知事
- 建設業
- 不動産業
- 貸金業
ここでは担当行政機関が国交大臣と知事に届け出るものを解説します。ここで解説するのは建設業と不動産業になります。
許可の有効期限はどちらも5年になります。
建設業
建設工事の完成を請け負う業者は公共、民間の工事問わず、許可証が必要になります。これは建設業法第三条に定められています。ただし、軽微な工事については許可証が必ずしも必要というわけではありません。
軽微な工事とは下記のことを言います。
①建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
●「木造」…建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの●「住宅」…住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの
② 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事
引用元:国土交通省ホームページ
営業所の場所によって許可を得る期間が違う
営業所が一つの県にしかない場合は、都道府県知事からの許可が必要です。一方で、営業所が2つ以上の県にまたがる場合は国交大臣の許可が必要です。
業種によって得る許可が違う
建設業は2つの一式工事と、27種類の専門工事に分類されています。複数の工事を行う場合は、すべての工事について許可が必要になります。
自分たちが行う工事の種類をしっかりと把握することが必要です。
一般建設業と特定建設業
発注者から請け負った工事が、一件4000万円をこえる場合は特定建設業となります。そのため、特定建設業の許可が必要になります。
それ以外の場合は、一般建設業の許可のみでOKです。
建設許可についてもっと知るために
建設許可についての種類や申請方法を知るためには下記の本で詳しく解説されています。現在、事業を考えている人は一読してみてください。
不動産業
宅地建物取引法の第三条に宅地建物取引を行う場合は国交大臣または都道府県知事の許可が必要と定められています。宅地建物取引とは不動産の売買や交換、その仲介事業が含まれます。
許可を得る先は建設業と同じです。営業所が1つの都道府県であれば、都道府県知事に、営業所が2つ以上の都道府県にまたがる場合は国交大臣になります。
また、不動産業では宅地建物取引士と呼ばれる国家資格をもっていなければ営業許可を得ることができません。
貸金業
貸金業とは、消費者金融やクレジットカード会社などが該当します。いわゆるノンバンクと呼ばれる事業です。
こちらは貸金業法によって定められています。こちらも事業所のある都道府県がひとつの場合は都道府県知事に申請します。
貸金業は複数の県にまたがる場合は財務局に申請が必要になります。
保健所
- 飲食店
- クリーニング店
- 理髪店・美容院
保健所が担当行政機関の営業許可証について解説します。食品、衛生関係になります。
個人で始める人が多い業種なので、起業を考えている人も読んでみてください。
飲食業
飲食業は様々な種類があり、その種類ごとに許可証が必要になります。例えば、喫茶店では喫茶店営業許可証が必要です。
しかし、スイーツを出したり、昼食になるものを提供する場合は、菓子営業許可証やそうざい製造業も必要になります。
また、自治体ごとの制度もあります。わからないときは保健所に相談に行くことをおススメします。
他にも用件があるのでとても複雑です。要件についても解説します。
人の要件
人の要件は二つあります。一つは、申請する人が過去、食品衛生法による処分をうけていないことです。もう一つは食品衛生責任者を置いていることです。
食品衛生法による処分を受けた人と営業停止処分を受けて2年未満の人は許可が下りません。申請を考えている人は該当しないか確認しましょう。
また、営業するにあたり食品衛生責任者を置く必要があります。これは衛生協会の講習を受けることで取得可能です。また、栄養士や調理師の資格を持っていれば不要になります。
設備の要件
設備の要件はどの都道府県でも似たように基準を設けられています。しかし、ローカルルールのように独自の要件もあります。
自分の申請する都道府県がどのようなところを重点的に見るか事前に確認しておきましょう。
クリーニング店
クリーニング業も許可証が必要になります。これはクリーニング業法第5条に定められています。
届け出の後には保健所の現場確認検査が行われます。こちらも都道府県によってローカルルールがあるので気をつけましょう。また、クリーニング師の免許証も用意する必要があります。
理髪店・美容院
理髪店および美容院を営業する場合は理髪店(美容院)開設届が必要になります。当然ですが、その際美容師の免許が必要になります。
また、届け出の際には施設の平面図と見取り図が必要になります。さらに従業員全員の健康診断書が必要です。
許可を得るために事前相談も手続きが含まれている自治体もあります。手続きの際には一度保健所に相談してみましょう。
税務署
酒類販売
税務署の許可が必要なのは酒屋です。酒類販売業免許が必要となります。
卸と小売りで免許も違うので注意しましょう。小売りの中でも区分けがあります。
店頭で販売するには一般酒類小売免許が必要です。それ以外については通信販売酒類小売業免許になります。この二つ以外に、会社内で販売する場合は特殊種類小売業免許になります。
また、販売する酒の種類によっても違いまう。取り扱う酒がどの許可に該当するか確認しましょう。
警察署
- リサイクルショップ(古本含む)
- 麻雀店・パチンコ店
警察署に届け出が必要なのは、リサイクルショップと麻雀店・パチンコ店です。どのような届け出が必要かを解説します。
リサイクルショップ(古本含む)
リサイクルショップいわゆる中古品販売は古物営業許可証が必要になります。個人で取る場合と法人で取る場合で必要な書類が違うのでご注意ください。
古物営業許可の申請書は警察署で無料でもらえます。線引きがあいまいなため、個人でやっている人で許可を取っていないという人もいますが、必ず取得しましょう。
警察署からの調査が入ることもあるので、規模が小さくても、中古品販売をする場合は必ず取得しましょう。ただし、個人で不用品を販売する場合は古物営業に該当しないので申請は不要です。
古物営業許可証は個人でせどりをやっている人も取っているケースが多く、たくさんの解説動画があります。下の動画も確認してみてください。
麻雀店・パチンコ店
こちらは風俗営業許可が必要になります。風俗営業となるとキャバクラなどを思い浮かべるかもしれませんが、麻雀店・パチンコ店も対象になります。
近年は風俗営業許可については取り締まりも厳しくなっていますので、事業を始める場合は該当するかどうかを確認しましょう。わからなければ行政書士に相談してみましょう。
公共職業安定所
有料職業紹介事業
公共職業安定所の許可が必要なのは有料職業紹介事業になります。有料職業紹介事業とは求職者と企業との雇用関係の成立をあっせんする事業のことを言います。
営利の有無を問わず、有料で雇用関係をあっせんする場合は公共職業安定所に 職業紹介事業許可を貰う必要があります。
都道府県労働局
- 一般労働者派遣事業
- 特定労働者派遣事業
都道府県労働局に許可が必要なのは派遣事業になります。一般と特定に分かれています。事業がどちらにあたるのか確認しましょう。
一般労働者派遣事業
一般労働者派遣事業は、一般労働者派遣事業許可が必要になります。一般的に派遣会社といわれるのは一般労働派遣事業になります。
日雇いなども対象になるため、細かいルールを確認しましょう
特定労働者派遣事業
特殊労働者派遣事業は、徳署労働者派遣事業許可が必要になります。一般労働者派遣事業に比べて専門的な人の派遣を行います。
エンジニアや機械設計などが対象になります。
運輸支局
- トラック
- 軽トラ・バイク
運輸支局に届け出が必要なのは貨物運送業になります。貨物の運送に使う車両によって申請が違うので気をつけましょう。
トラック
トラックを貨物の運送に使う場合、一般貨物自動車運送事業許可が必要になります。 一般貨物自動車運送事業は法令に関する試験に合格しなければなりません。
運行体制や管理面についても厳しくチェックされます。トラックの運ちゃんが休みなしでやるというのはもう昔の話です。今の法令をしっかり確認して申請しましょう。
軽トラ・バイク
軽トラやバイクといった軽車両で行う場合には、一般貨物軽自動車運送事業届出が必要になります。こちらは一般貨物自動車運送事業届出に比べれば厳しくありません。
また、自宅を事業所にできることから個人でやることも可能です。ただし、運行管理体制については書面でださなければいけないので気をつけましょう。
まとめ
営業許可証の必要な事業の種類を申請場所別に解説しました、知らなければ罰金や営業停止もあり得ますので、気をつけましょう。
申請漏れをなくすためには次のポイントを抑えましょう
- 自分たちの事業はどんな事業か?
- 事業は許可証が必要か?
- 必要ならばどこに申請するのか?
- 申請するために必要な書類や設備はなにか?
こういったところを一つ一つ確認することが大切です。必要であるならばしっかりと申請をして、リスクを避けましょう。
申請についてわからないことがある場合は行政書士の先生に相談してみればいいです。決して自分一人で突っ走らないのもコツです。