こんにちわ!こんばんわ!女性営業マンとして日々奮闘しているなっちゃんです!
いきなりですが、もしテロ集団に拘束され、銃を突きつけられたら、あなたはどうしますか?
引き金に指がかかっている状態で、あなたが発する言葉次第では命の危険があります。
そこで使うのが交渉術です。
いくらあなたが「死にたくない!助けてくれ!」と言っても相手が助けてくれないのは、なんとなくわかるかと思います。
日本人は、交渉をする技術があまり無いと言われています。
それは日本語の「交渉」と英語の「Negotiate」の意味の違いを考えるとわかるかもしれません。
これを読めば、あなたは営業で交渉が上手な人になれるかも?!
目次
交渉の目的は「合意形成」(Win-Win)
交渉とは、利害関係が生じている中で、合意点を得るために行われる対話、議論、取引である。その目標は双方が受け入れることができる諸条件を導き出し、それに合意することである。
Wikipediaより引用
そして、その後このように続きます。
したがって基本的に交渉はお互いに利得が得られるウィン・ウィン(win-win)の関係となるはずであり、利害が不一致となればその交渉は失敗となる。
Wikipediaより引用
これが英語の「Negotiation」の定義です。
日本語の「交渉」とはgoo辞書では次のようになっています。
1、特定の問題について相手と話し合うこと。掛け合うこと。
2、交際や接触によって生じる関係。かかわり合い。関係。
少し違うのがわかるかと思います。
英語の方が目的が具体的でハッキリしています。
この言葉の意味のズレが、これが日本人の交渉力の無さに繋がっているのかもしれません。
最も大切な点は双方の合意(Win-Win)を形成するということです。
交渉のポイント5つ
交渉では実は言外に影響を与えている5つの要素があります。
これらを体得しているかどうかで、交渉ははるかにスムーズになるでしょう。
しかし、知らずにいると、上手くいきそうだった交渉もいつの間にか流れてしまう…なんてことにも繋がりかねません。
これを読んで、体得するまで落とし込みましょう。
パワー
人間はパワー(腕力・権力)に弱いです。
声の大きさ、態度、服装、目力、バッヂ(印)、肩書きなど、物理的なパワーだけでなく、社会的な権力なども交渉には影響します。
例えば、議員バッヂをした人に密室で、まっすぐ目を見られて、低くてしっかりした声で「お願いしますね。」と言われた時に、言葉以外に与えられている影響を考えると少し解るかもしれません。
論理性
人間は論理的に説明されると、正しいと思ってしまう傾向があります。
感情
これは対面において特に言えることですが、人間は感情に動かされやすい生き物です。
しかし、電話やビデオ通話ではそれが伝わりにくいので、使う場合は対面が有効です。
やりすぎた場合には相手から不信感を持たれることがあるので、注意しましょう。
物語(ストーリー)
人間は感情があるので、意思決定にはストーリー性が大きく影響します。
例えば、佐村河内さんが話題になった時、たくさんの人が「お金を返せ!」と言いました。しかし、本来音楽そのものが良いと思っていたのなら、誰がどのようにして作ったということは関係ないはずです。しかし、「騙していた」というストーリーが音楽の価値に影響を与えていると言えます。
倫理
人間は倫理的に責められると弱いです。
例えば「それって人としてどうなんですか?」という言葉が、感情を揺さぶるように、人は倫理的正しさを求める傾向があります。
なので、倫理的に有意義であるということを押し出せば相手の感情を揺さぶることができます。
交渉に使える8テクニック
相互に本心を正確に主張する(アサーティブネス)
まずは相手にこうしてほしいではなく、自分はこうなったら嬉しい、ということを正確に伝えます。
これが正確でないと、交渉の土台が揺らぎ、交渉は成功しません。
自分では当たり前になっている前提条件なども、言葉にしなければ相手に理解されないこともあるので、主張内容とその前提になっている条件も正確に伝えます。
相手の意図を正確に理解する(傾聴)
後の「交渉時に陥りがちな落とし穴」書いていますが、「人間は相手の主張などを正しく理解できない」という社会心理学の理論があります。
自分の置かれている状況やストーリーなどは理解できるが、それが相手にもあるということは見落としてしまいがちです。
ですので、可能な限り相手の主張内容だけでなく、どういった経緯でそうなったか、そもそもの理念などを知っておくことも重要です。
戦うのではなく、お互いの問題を解決する
これも後の「交渉時に陥りがちな落とし穴」で紹介しますが、
交渉はお互いの利益をめぐって”戦う”のではありません。
ではどうするのか?
いっしょに問題解決の方法を考える、ことです。
これを逸脱すると、”交渉”は戦いになってしまいます。
妥結のためのアイディアは可能な限りたくさん出す
妥結のためのバリュエーションはたくさん考えましょう。
10も20もあってはただ迷うだけなので多ければいい、というものでもないですが、5個程度の中で、明らかに難しいのも混ぜて考えましょう。
「なになにを譲ってくれれば、こちらはなになにを譲る」のような形です。
その中のどれを選ぶかによって相手の要求もより細かく知ることができます。
主張内容の差を考える
例えば契約金を片方は上げたいが、もう一方は下げたい。そんな時はお互いが何を主張し合っているのかということを考えなければ、話は平行線を辿ることになります。
なので、どのような主張内容のズレがあるのか、正確にヒアリングをして、理解しましょう。
スポーツ選手の「出来高制」など、不確定な要素に関してはそれを見越した案にすれば妥結しやすい傾向があります。
安易に譲歩しない
これは容易に想像がつきますが、すぐに譲歩してしまうと、その後の交渉でもつけ込まれてしまい、不満が蓄積していきます。
なので、譲歩は戦略的に行いましょう。
交渉に関与する人数を減らす
交渉に対して決定権を持つもの同士で行うようにしましょう。
でなければ、どれだけ話がうまく進んでも、結局、上役の判断で破談になってしまうこともありえます。
合意内容は文章化する
合意された内容は文章にします。
そして、その文章が法的にきちんと機能するのかどうかも合わせて確認しておくことが必要です。
そうでなければ修正を加えます。
交渉時に陥りがちな落とし穴4つ
交渉の際に気をつけなければいけないことがあります。
日本人の多くの人が陥りがちなミスなので、ここでしっかりと把握しておき、自分が陥らないようにしておきましょう。
利益を奪い合う。
多くの人は、
取り分を山分けする交渉(ゼロ和交渉)と
利益の上限が決まっていない交渉(非ゼロ和交渉)
の違いを理解していません。
交渉において大事なことはお互いにとって満足できる結果に着地すること。
そういったwin-winの交渉が実現すれば、お互いに信頼が生まれ、今後の関係性も維持され、また別の展開へ発展する可能性も生まれます。
ヤラレたら、ヤリ返してしまう。
人はやられたら、やり返そうという習性があります。
ですので、一度ヤリ返したら最後、どんどんと復讐劇は続いてしまいます。
そうならないためにも、相手の利益をいたずらに搾取するのは止めましょう。
勝ちに執着してしまう。
人は戦うとなると、全力で勝とうとする習性があります。
ですので、“利益を奪い合う戦い”に持ち込まないということは非常に重要です。
戦いになると復讐劇が続いてしまい、泥沼にハマってしまいます。
人には相手の意図を正しく把握する能力がない。
これにはびっくりですが、社会心理学の帰属理論によれば、人には相手の意図を正しく理解する能力がないのだそうです。
自分のこととなれば、苦労も何も全て理解しているが、相手のこととなると途端に共感できなくなる。
相手が最低で最悪な意図を持っていると即断してしまうのです。
これは自然界の中ではリスク回避のために当然の思考なのかもしれませんが、信頼関係を築き上げていく上では障壁になりそうです。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
この記事を読んで、「交渉」のイメージがなんとなくぼんやりとしたものから、何を目的に、どのように行えばいいのかが、よりはっきりとしたものになっていれば幸いです。
あなただけでもなく、相手だけでもない。
お互いにとって良い着地点を見出せるように頑張ってください!