こんにちは!こんばんは!女性営業マンとして日々奮闘している「なっちゃん」です!
日々の仕事に疲れ切っている、そこのアナタ!メーカー営業への転職を考えてみませんか?
メーカー営業って理系じゃなきゃできないんじゃ?
そんなことはありません。文系一筋の筆者でも立派に(?)メーカー営業として仕事をしたので、全くの未経験でも仕事ができますよ。
業界の経験者である筆者が、メーカー営業のメリット・デメリットやおすすめの業界について紹介いたします。
目次
業界経験者が語る|メーカー営業のメリットとデメリット
まずは、「メーカー営業とは何なのか」というところから始めていきます。
具体的な仕事内容とメリット・デメリットを読んでみて、ご自身の希望の仕事に近いかどうかを見てみてください。
そもそも「メーカー営業」とは
メーカー営業とは、その名の通り「製造メーカーに属する営業マン」のことです。会社によっても違いがありますが、主に以下のような特徴があります。
BtoBの営業スタイル
メーカー営業は、いわゆる「BtoB」と言われる営業形態です。
「企業間取引」のことであり、一般にメーカーの商品をそのまま一般消費者に販売することはありません。
そして、メーカーが商品を販売する先は「問屋(あるいは商社)」です。
一般消費者に販売する「BtoC」の営業とは、プロ同士の取引であることが大きな違いになります。
中小企業のメーカーはルート営業がメイン
中小企業のメーカーは新規開拓よりもルート営業がメインになります。
なぜかというと、日本の中小企業は設立して50~100年以上の会社が多く、古くからの会社付き合いがあるからです。
企業同士で先代からの付き合いを大事に企業が多く、ライバル会社から商権を守りやすいメリットがあります。反面、こちらから攻めていく場合にライバルの商権を奪いにくいというデメリットもあります。
もちろん、どのライバルも手を付けてない業界・会社があれば積極的に新規営業をかける部隊も存在します。
自社製品だけでなく、製品に使う材料の知識が必要
メーカー営業は、商品に対して誰よりも詳しく知っている責任があります。
例えば「メーカーA→商社B→販売会社C」という商流において、B社の社員に連れられる形でC社に出張し、商品勉強会の講師をすることもあります。
また、求められる知識は自社の製品に関することだけではありません。製品を作るための材料についても熟知する必要があるのです。ボルトを作る会社であれば、ボルトに使われる金属についての知識が必要、といった具合です。
材料が持つ特性について得意先から問い合わせがあることも日常茶飯事ですし、「材料証明」といった形で品質を保証する証明書を提出する機会もあります。
メーカー営業のメリット
メーカー営業には、他業種の営業にはないメリットが多くあります。今回はその中でも、厳選した3つのメリットを紹介していきます。
ルート営業が中心であり、仕事を覚えやすい
メーカー営業は、すでに付き合いがある会社を回るルート営業が中心です。
新規開拓営業と違い、お互いに親交がある状態からスタートします。上司や先輩、場合によっては得意先から仕事を教えてもらいやすい環境です。
不安なことがあれば本社に電話して解決できます。はじめての1人営業でも安心です。
個人のノルマが(ほぼ)ない
既存顧客との取引が中心のメーカー営業は、個人のノルマはありません。
営業1課、営業2課といったようにチームで売り上げを追っていくスタイルのため、チーム単位でのノルマはあります。
ノルマ達成のために精神的に追い詰められにくく、のびのびと仕事に取り組めることは大きな魅力でしょう。
理数系の知識が身につく
メーカー営業で長く勤めると、理数系の知識が自然と身につきます。
材料についての顧客の問い合わせに対応していれば、成分の科学的な特性などの理科に関わる知識を覚えることができます。
価格を決める「見積もり」では、材料の比重や円周率を利用した複雑な計算式を作り上げることが多く、嫌でも数学的な知識が身につきます。
メーカー営業のデメリット
どんな仕事も、楽なことや楽しいことばかりではありません。デメリットと感じることも多く存在するのが世の常です。
メーカー営業でデメリットに感じる点を3つ紹介します。
営業努力が報われないことがある
メーカー営業は、飛び込み営業に比べて努力が報われづらいというデメリットがあります。
取引先ごとに付き合いのあるメーカーが決まっており、シェアの変動を起こしづらいというのが大きいです。
また営業個人の努力よりも、会社のブランド力や商品の出来によって売り上げが決まるという側面もあります。
インセンティブがないため、給料は据え置き
個人のノルマがないメーカー営業は、給料が据え置きになります。
営業活動で苦労の末に売り上げを維持したのに、給料には反映されないのが辛いと考える人もいます。
ノルマがないことと表裏一体のデメリットのため、どちらが自分に合っているかしっかり考えておく必要があります。
担当の取引先がブラック体質だと自分も辛くなる
取引先がブラック体質だと、担当する営業マンにも負担が発生します。基本的に、1つの取引先につき1人の営業マンが専任で対応するためです。
ほんのささいなことでクレームの電話が入ってきたり、無茶な納期の注文をゴリ押しされてしまったりといった具合です。
取引先が日曜にやっているために、「日曜日にうちにきて例の件、打ち合わせして?」といったお話をもらうこともあります。
転職する前に知っておきたいメーカー営業のツライところ
ここでメーカー営業ならではの辛いところを、筆者の経験からお伝えします。ズバリ、「会社の中で唯一、会社の敵に回る仕事である」ということです。
【実録】メーカー営業は製造部の敵にならなければならない
「製品の納期についてムチャ振りされた」という事例です。
メーカー営業は得意先の要望を実現するために存在しているので、一見無茶な納期でも間に合うように動かなくてはなりません。
すでに製造部が決めた工程に、無理やり得意先の商品を突っ込むのです。
工程が、「製造→洗浄→検査→選別→梱包」という流れだった場合、その全てがズレることになります。たとえこちらが平社員でも、製造部の部長クラスと直接話をしなければいけません。
当然のように怒られますし、関係ができていないと話すら聞いてもらえません。それでも、得意先のために通り道を遮ってでも話を通さなくてはいけないのです。
おまけに部長の許可を取ったとしても、自分で各部署にお願いに回って頭を下げることになります。
お客様の希望を実現するために、常日頃から現場とコミュケーションを取ることが必要なのです。
【転職希望者必読】優良なメーカー営業の見分け方
転職希望のあなた、すでに良いと思える企業は見つかりましたか?
一口にメーカー営業といっても様々な職種や企業があるため、漠然と探してしまうと見つからない可能性があります。
ここでは、企業探しのヒントになるように「優良企業の見分け方」について紹介します。
ライバルより優位に立つオリジナル商品があるか
メーカー営業にとっては、企業が持つオリジナル商品が大切になります。
自分の営業努力よりも、企業のブランド力や商品力に売り上げが左右されることが多いためです。
ブランド力と販売網は圧倒的ですよね。
気になる企業の公式webサイトを見てみてください。会社の武器になる商品があれば、性能から採用企業まで大々的に宣伝しています。
企業研究の一環として、必ず目を通すようにしてください。
求人広告を1年中出していないか
求人広告が1年中出ている企業は避けてください。「人が辞めまくって常に人手不足です」と宣伝しているようなものです。
転職までに時間があるのなら、ハローワークや転職サイトを定期的に確認しておきましょう。
募集期間が終わったのに、すぐ募集を再開する企業は要注意です。
クレーム対策を万全にしているか
クレーム対策が万全にされている企業は、お客様にとっても営業にとっても良い企業です。
営業マンの顧客対応で、もっとも手間と時間を使うのが「クレーム処理」だからです。
クレームが発生すると、代品の製作のために他の製品ラインがストップします。それによって大量に納期遅れが出ることもあり、1件1件に納期交渉をすることになります。「品質不良のクレーム→二次災害で納期遅れのクレーム」という二重のクレームに繋がります。
さらに、発生したクレームが深刻である場合はもっとひどくなります。
最終ユーザーへのお詫びと現地での選別作業の補助として、製品の最終出荷先へ緊急出張が決まるからです。これによって自分の持つ仕事の全てがストップし、生産性がガタ落ちします。
このような事態を未然に防げるのが、「検査と選別」の工程です。
人員をしっかり配置したり、選別機を最新版に切り替えたりといったように投資をしている企業を選んでください。
余計なクレーム対応が少ないほど、本来の業務に集中できます。
自分の目で見て納得してから入社したいものです。
まとめ
いかがですか?
メーカー営業とは何なのか、メリットとデメリットについて紹介してきました。以下にまとめましたので、あらためて確認してみてください。
【メリット】
・ルート営業中心であり、仕事が覚えやすい
・個人のノルマが(ほぼ)ない
・理数系の知識が身につく
【デメリット】
・営業努力が報われないことがある
・インセンティブがないため、給料は据え置き
・取引先がブラック体質だと自分も辛くなる
さらに、どうせ転職するなら少しでも優良なメーカーに転職したいでしょう。良い企業の見分け方の基本について、以下にまとめました。
・ライバルより優位に立つオリジナル商品はあるか
・求人広告を1年中出していないか
・クレーム対策を万全にしているか
もちろん上記の内容はあくまで原則なので、結局は「会社によって違う」という点が重要になります。紹介した原則から外れていても優良な企業は沢山あるということです。
今回ご紹介した情報をもとに転職活動を始めて頂き、ぜひ自分に合った転職先を見つけてください。
皆さんの転職活動が成功されることを、心から応援しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。